- 「たとえ宝くじが外れても、寄付になるなら良い」
- 「自分の夢を追いながら出来るボランティア」
そんな気持ちで宝くじを購入している人も、中にはいるようですね。
実際に宝くじ公式サイトでも、収益金について以下のように説明がされています。
宝くじの収益金は、皆様が毎日安全かつ安心して利用できるよう、住みよいまちづくりに役立てられています。
「知らないうちに~役に立ってる~♪」
最初このCMを見た時は、ソフトバンクのCMかと思いましたよ。。。
えっと・・・
パクリにもほどがあるんじゃ?
さて、余談はさておき…
しかし、もちろん収益金の全てが寄付されるわけではありません。
一体、莫大な収益金の内いくらが寄付にまわっているのでしょう。
また、寄付以外にはどんな使い方をされているのでしょうか。
今回は、宝くじの収益金の行方についてまとめました。
宝くじの収益金の行方
宝くじの収益金は、主に4つの使い道に振り分けられます。
収益金振り分け
- 当選金:46.5%(3,745億円)
- 印刷経費・手数料:14.0%(1,127億円)
- 公共事業への寄付など:38.2%(3,071億円)
- 社会貢献広報費:1.3%(103億円)
(平成30年度・販売実績額8,046億円)
一番振り分け額が多いのは、当選者への当選金。
平成30年度は、高額少額合わせて3,745億円もの当選金が支払われました。
これほどの金が当選金として配られたと思うと、なんだか当たる気がしてきちゃいますが・・・
それでも、収益金全体のたったの46.5%です。
宝くじは「胴元が確実に儲かる仕組み」になっているのが、よくわかりますね。
当選金に続いて振り分け額が多いのが、公共事業への寄付です。
毎年振り分け額は異なりますが、宝くじの収益の約40%は公共事業への寄付になると言われています。
しかし、公共事業へ寄付と言っても具体的にどんな使われ方をするのでしょう。
次で詳しく説明していきましょう。
公共事業費の具体的な使い道
公共事業とは、政府や地方自治体などが社会的インフラを整備する事業。
宝くじの収益の一部は、発売元の全国都道府県と20の指定都市へと納められます。
そして、それぞれの地域で公共事業などへ役立てられるのです。
主な使途
- 高齢化少子化対策
- 防災対策
- 公園整備
- 教育
- 社会福祉施設の建設改修
- 道路整備事業・・・など
宝くじ公式サイトには、平成23〜29年度の主な収益金充当事業などが紹介されています。
自分の住んでいる地域を見ると、身近な施設が紹介されていたりして面白いですよ。
施設・事業一例
- 北海道・大倉山ジャンプ競技場
- 宮城県・消防ヘリコプター
- 埼玉県・文化芸術特別企画事業
- 東京都・認証保育所
- 神奈川県・夢見ヶ崎動物園
- 山梨県・産前産後ケアセンター
- 愛知県・防災ヘリコプターの運営
- 京都府・京都府立京都学・歴彩館
- 和歌山県・土砂災害啓発センター
- 鹿児島県・公園維持管理事業
- 沖縄県・国際通り・・・など
自分がよく知る施設に収益が使われているなんて、少し嬉しくなります。
宝くじにはすでに税金が含まれているので、宝くじを買うだけで税金を払った上に寄付まで済ませた事に・・・
そう考えると、確かにちょっとした社会貢献をしている気持ちになりますよね。
宝くじの売上が天下り役員の懐に?!
宝くじに関する、少し闇が深い話ですが・・・
宝くじが問題視されたのは、2010年・民主党政権の事業仕分け。
「宝くじの売上の一部が天下り団体の資金源になっている」と強く批判され、大きな話題になりました。
注意ポイント
- 宝くじ協会が3年連続で助成した112公益法人の内、59法人に計108名の「天下り」官僚OBが常勤役員として在籍
- 宝くじの売上が官僚OBの人件費として中抜きされている
- 天下り賞金役員への平均報酬は2,000万円
- 同じ法人に複数ルートで資金が流れている
- 法人の間で資金が移動している
など、宝くじ協会と天下り官僚の癒着が次々と明るみに。
一時は、宝くじ廃止の流れも出ていましたが・・・
最終的には宝くじは廃止されず、総務省と全国自治宝くじ事務協議会は、宝くじの健全な発展をはかる為に事業を見直しを重ねました。
そして現在も、当選金の補充や社会貢献する宝くじを国民にアピールすることで、イメージアップを目指しています。
見直された事で、宝くじは健全でクリーンになったのか・・・
見えないところでもまた、資金が流れているのか・・・
まぁ、何がホントで何がウソなのかは判断が難しい問題ですね。
まとめ
「宝くじの売上を寄付したくて宝くじを買っている!」なんて・・・
建前は別として、心から思っている人は正直いないと思います。
それならば、直接自治体に寄付した方がよっぽど良いですからね。
寄付はあくまで、自分の「夢」を叶えるオマケ。
もちろん、自分の出した金が少しでも公共事業に役立つのは嬉しいです。
でもやっぱり「買いたいから買う!」この気持ちが一番でしょう♪